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北海道室蘭市に2F建ての賃貸のアパートを所有するオーナー様から相談を受け、今回は出張で施工させて頂く流れとなりました。
階段、廊下の鉄部が酷く腐食しており、地元の業者様から数社の御見積を取られていましたが、本来なら腐食ヶ所は溶接で補強というご提案をすると思います。
今回は施工主様と幾度もお話をし、アタックSPB工法で腐食ヶ所の補強をして塗装をすることになりました。
実際に現場を見ると全体に腐食していましたが、これは勿論理由があってこのようになっている訳です。
なので、この腐食ヶ所を補修する前に、なぜこのようになっているのか?
先ずはその原因を理解して、再びこのようにならないように処理をすることから手を付けなくてはなりません。
この写真が建物の廊下面とベランダ面なのですが、地面から1Fの床までの高さが1660mmあり、1Fの床から天井部分(デッキ)までは3560mmありました。
通常、大阪で見るこのような2F建てのアパートでしたら足場を組まなくても脚立で作業することも多々ありますが、今回に限っては足場が必要と判断しました。
実際に水が入り浸水している箇所は写真のような箇所で、先ずはこの部分を補修して浸水を止める事から作業を開始しました。
土間とササラの取合い。
この隙間から浸水し、雑草も生えていました。
写真のように工程を重ねて、変性シリコンで隙間を埋めて浸水を止めました。
土間にも浸水している亀裂が10カ所以上ありましたので、亀裂ヶ所はⅤカットシール充填工法で補修しました。
このタイプの土間は振動で凄く動きますので、この処理でないと直ぐにまた割れます。
階段の踏面からもササラ、蹴込の隙間や亀裂から浸水し、段裏に水が回り腐食していましたので、先ずは写真のように浸水を止める処理を行いました。
踏面と廊下の床には、カチオンフィーラーをウールローラーで塗り、ピンホールを埋めるという目的も兼ねています。
そして弊社の鉄部塗装は直ぐに錆びが生じないように、ケレン後に腐食ヶ所にサビ転換剤を塗り赤サビから黒サビに転換させてサビの進行を防ぐ処理を行ってから通常の2液弱溶剤エポキシ樹脂錆止めを塗布して下地が完成です。
ケレンで下に落ちた鉄の破片や鉄粉は110㎏もありました・・・
手摺やデッキなど腐食して穴が開いたり欠け落ちている箇所はこのようにアタックSPB工法、腐食補強システムで補強します。
かなりの箇所を補強しましたので、4~5日かかりました。
錆止めを終えてポリパテで凸凹部分を補修し、ようやく色を付けていきます。
正直、この下地までが手間が掛かり、中塗りと上塗りの色付けは早いです!
弊社は基本は関西ペイントを使いますが、今回は札幌の塗料屋さんで塗料を購入しましたので日本ペイントのファインウレタンを使用しました。
これはかなり重要ですので必ずやっておかなければなりません!
手摺の内側は空洞ですので湿気で水が溜まっている所があり、その部分が腐食してきます。
なので、水が抜けるように数カ所穴を開けておく事により腐食を防ぐことが出来ます。
しかしデメリットは、その水が落ちた箇所はサビ汁や埃で汚れるという事です。
その部分は定期的に色を塗れば問題はありませんし、デメリットではありますが、穴を開けて水が抜けるようにしておいた方が断然良いと思います。
鉄部塗装が完成したら、最後に廊下とベランダの床を防水して完成です。
長々と説明をさせて頂きましたが、このような工事の場合は単に色を付けて終わりという事でなく、腐食する原因である浸水を止めてから補修をして塗装をするという事で長持ちさせれるか?が決まります。
本来は塗装屋さんの仕事は補修して色を付けるという事ですので、このような施工の出来る塗装屋さんは少ないと思います。
とにかく、今回の工事で施工主様からも大変喜んで頂き、北海道まで来てアタックSPB工法が役に立ったという事が嬉しかったです!